ヨーロッパの装飾文化の長い歴史の中でエマイユ(七宝)は様々な宝石と組み合わされて色彩豊なジュエリーを生み出してきました。
特に19世紀後半、アール・ヌーヴォー期にはルネ・ラリックをはじめとした優れた作家たちがエマイユを駆使して新しいジュエリーの世界を創りだし、 それまで宝石を主体とした価値観とは全く違ったジュエリーが数多く輩出されました。
In The Gardenのデザイナー「中嶋 邦夫氏」
祖父の代から宝飾職人の家に生まれ、大学卒業後当時日本のトップデザイナー故田宮千穂のアトリエで製作を始めました。
アールヌーボーのジュエリーとの初めての出会いは1980年初めて訪れたパリ装飾美術館でした。
かつてアールヌーボー期の巨匠ルネ・ラリックが得意としたエマイユの技法を彼と同じように作りたいと考えたことが大きな転機をもたらしました。
In The Garden
コレクションは大きく分けて5つの技法を用いて独特の世界観を生み出しています。
一つ目は、ステンドグラスのような透明を持つ「プリカジュール」
二つ目は、ガレやドームの花瓶の一部を思わせるガラス工芸技術「パート・ド・ヴェール」
3つ目は、金属の表面に施された彫刻を際立たせる「バスタイユ」
4つ目は、繊細な線で文様の輪郭を作り彩色する「クロワゾネ」(有線七宝)」
最後は、日本の伝統技術な金属の着色技法「色金」
それぞれの技法と繊細な金属工芸技術を組みあわせる事で In The Gardenジュエリーのより複雑な美しさを創り出すことができるのです。
In The Gardenのデザインの始まりは林の中に入ることからはじまります。
林の中に入りスケッチすること、自分の目で対象を見ることで自分のカタチ色を見つけることから始めるのです。
アールヌーボー作家と同様に、自然の花や動物をモチーフに素直に自分の美しいと思うカタチを自分の感じるままに作ることが、最も重要なデザインの手法で、そこでは色彩が大きな要素であり宝石以上に様々な色彩を作り出すことができるエマイユの大きなポイントです。
In The Gardenのジュエリーはヨーロッパの様々なエマイユの技法と
日本の伝統工芸を融合して現代のジュエリーにかつてない新しい世界をつくりだしました。
その美しさは日本やヨーロッパをはじめ多くの人々を魅了しています。