「オリエントスター」ブランドの歴史、特徴、おすすめモデルを紹介します

ORIENT STAR, Watch, 時計豆知識

ORIENT STAR Watch 時計豆知識

オリエントスター スケルトン

こんにちは!
ウォッチブログを担当しています佐瀬雅晴です。

いつもブログをご覧頂き、ありがとうございます!

「オリエントスター」にまつわるブランドストーリーをご紹介いたします。

昨年は誕生から70周年を迎えた事もあり、記念限定デザインや新モデルが多数発売され話題を呼んだ事が記憶に新しいですね。中でも新たなフラッグシップモデルには国内ブランドで初めてシリコン製ガンギ車を採用し大きく注目されました。今回はそんなオリエントスターの歴史と特徴、人気のモデルを紹介致します。

 

オリエントスター創設の歴史

オリエントの前身となる多摩計器株式会社は、1950年に東京・日野で創業しました。しかしその起源は1901年にまでさかのぼります。時計職人の吉田庄五郎は、東京・上野に時計の輸入販売を行う吉田時計店を創業しました。13年には時計用ケースの製造を始め20年に東洋時計製作所を設立、置時計、腕時計と事業を拡大しました。その後、第二次世界大戦が始まり日本は戦時国となったために航空兵器の量産に従事せざるを得ず、戦後時計の生産を再開するも経営の混乱により会社は解散となりました。

1950年、東洋時計製作所の元社員らが集まり東洋時計製作所の工場を借り受け多摩計器株式会社を創業、翌年オリエント時計株式会社に改称し同年に発売したのが初代オリエントスターです。

「輝ける星」をイメージしたこの時計は手間のかかるブルースチール針に、最新型のムーブメントを搭載するなど一切抜かり無い事が伺えます。55年には秒針を中央に配置し国産初の秒針停止機能を付加した新ムーブメントを開発、これを搭載したオリエントスター・ヒノマティックスポーツを発売。さらに57年には大人気を博したオリエントスター・ダイナミックを発売するなどオリエントの上位ブランドとしての地位を確実に築き上げていきました。

71年には傑作機と呼ばれる46系ムーブメントを開発しますが、クォーツショックにより機械式時計は衰退を始めオリエントスターも漏れずその波に飲まれてしまいます。この出来事以降機械式時計は実用品としての価値より工芸品としてその価値を確立していき80年代後半には再度機械式時計が世界中で普及し始めます。オリエントスターも96年に持続時間を確認出来るオリエントスター・パワーリザーブを発売すると、実用性と美しさをあわせ持った機械式時計のみを作る機械式時計の「輝ける星」を目指し新たなスタートを切りました。業績不振により2009年に完全子会社化、2017年にセイコーエプソン株式会社と業務統合をすると、「魅せるよろこび・着ける悦び・繋ぐ慶び」の3つのよろこびのスローガンの基、精度向上と機械式の美しさをより際立たせるため46系ムーブメントの改良、実用性と美しさに磨きがかかり強みであるデザインにも可能性が広がりました。オリエント時計は事実上休眠状態となりましたが、2社の技術を結集しその矜持は絶やす事なく今日まで輝き続けています。

 

完全マニュファクチュール

オリエントスターは世界的にも少ない完全マニュファクチュールブランドです。デザイン・ムーブメントの開発、生産の全てにおいて「輝ける星」を掲げるオリエントスターは針やネジなど小さなパーツまでも秋田にある工場で製造しています。1980年以降製造拠点を海外に移したオリエントですが、核となる機械式時計の製造拠点だけは東北に残しました。そのため、オリエントスターは真にMADE IN JAPANの時計と言えるのです。

 

個性あふれるデザインの追求

オリエントスターと言えば奇抜なカラーリングと面白いテーマ追求にあります。
2000年以降オリエントスターは数多のジャンルを取り入れた個性的なデザインを模索しました。それが2005年からクラシックカー、カメラ、ギター、ターンテーブルなど数モデルが発売された「オリエントスター・レトロフューチャー」シリーズです。

各所にテーマごとの特徴を取り入れ、更にテンプを始め機械式ムーブメントの一部を露出させた本シリーズは、他社では真似できないオリエントスターならではと言えます。2014年には新生オリエントスターの始まりを告げるオリエントスター・モダンスケルトンを発売しました。各所の歯車やテンプが見える穴を文字板に設け機械式の魅力は無くさず、そこに文字板を複数に分け立体感を出す事で魅せるデザインとなっています。

 

機能とコストパフォーマンス

オリエントは後に46系と呼ばれる機械式ムーブメントを1971年(昭和46年)に開発しました。そこから50年以上改良を続け使い続けられてきたこのムーブメントは、時代と共に新素材、新構造、新機構と改良を重ね今も現役で使い続けられています。

7大複雑機構の一つであるパワーリザーブ・インジケーターはゼンマイを巻き時計が動き始めた時、あとどれだけ動き続けられるかを視認できるようにした便利な機能です。実用的な時計を作るオリエントスターを象徴する機能として今やほぼ全モデルに搭載されています。
また、完全新規設計の機械は今までの常識を覆す新たな技術が取り入れられ魅力的ではありますが、改良され長年使い続けられている機械は基礎となる設計が変わらないため、新たな不具合は改良点に留まり対処も早く信頼性の高いものが作れます。現行ムーブメントは46系F6型、これより精度の向上を図った46系F7型、スケルトン向けの46系F8型の3機種がありますが、既存のものを改良するだけですので、その分製造コストを抑えられるメリットもあります。オリエントスターの時計が手の届きやすい価格でありながらも高品質である所以はここから来ているのです。

 

オリエントスターの人気モデル一覧

 

SKELETON(スケルトン)

2021年のオリエントスター誕生70周年を記念し新たなフラッグシップモデルとして登場したオリエントスター・スケルトン。新開発の「シリコン製ガンギ車」を採用した46系F8ムーブメントは、パーツが嚙み合う際の摩擦による動力損失の軽減に成功し持続時間が50時間から70時間に延長しました。
ガンギ車が青色である事の他、尾を引く彗星をモチーフにしたテンプ受けや銀河のようなペルラージュ仕上げは小宇宙を彷彿とさせます。
付属の革バンドにもこだわりがあり、職人が一本一本丁寧に作っているためステッチを見ると機械裁縫とは違い手作業での温もりが感じられます。まさにフラッグシップに相応しい時計と言えるでしょう。

 

 

MECHANICAL MOON PHASE(メカニカルムーンフェイズ)

 

エプソンと統合した2017年にフラッグシップモデルとして7大複雑機構であるムーンフェイズ機構を採用し登場しました。統合と同時に精度の向上を図って設計された46系F7型ムーブメントを搭載。流水柄や放射柄、天然の貝を使用したMOP(マザーオブパール)と他より文字板のデザインが豊富にラインナップされている所人気の理由の一つで、実用性とデザインにとことん拘ったモデルである事が分かります。月の満ち欠けが分かるこの機能があれば満月を見逃す事なく、なにより手元で月の形を見られるのはとてもロマンチックですね。

 

 

MODERN SKELETON(モダンスケルトン)

 

完全子会社化後の新生オリエントスターを代表した人気モデル。オリエントブランドの強みである個性的なデザインを最大限に発揮し、時分秒、パワーリザーブだけの無難な機能でありながら魅せる喜びを追求したとてもシャープなデザインとなっています。ケースも角を立てて締まった印象を与えるのでビジネスシーンにも合わせやすくなっています。

 

 

AVANT-GARDE SKELETON(アバンギャルドスケルトン)

 

大胆に肉抜きを施した文字板と六角ネジを使用し平面な形をしたベゼルでスポーティな印象を与えたスポーツモデルです。キャンプやサイクリングなどアグレッシブに動く場面で着けても違和感がないよう、黒基調のデザインが多く腕自体が引き締まって見えます。赤色や黄色のパーツを所々に使用しスポーティさを強調している点もオリエントスターらしいですね。

 

 

その他、オリエントスターの時計はサロン・ド・サセのギャラリーページからご覧ください。

 

 

【サロン・ド・サセ イオンモール小山店】
TEL:0285-25-4649

【とちぎ時計宝石修理研究所】
TEL:0285-30-3102

住所:〒323-0806
栃木県小山市中久喜1467-1 イオンモール小山2F

営業時間:10:00~21:00

お問合わせは、お電話、もしくはHPの
お問合わせ・来店予約フォームよりお願いします。

佐瀬 雅晴

常務取締役
・JJAジュエリーコーディネーター
・CWC上級ウォッチコーディネーター
・日本真珠振興会 真珠ジュニアアドバイザー

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