こんにちは!
とちぎ時計宝石修理研究所です。
買ったばかりやオーバーホールをしたばかりなのに時間が遅れたり、進んだりすることはありませんか?その原因、意外と「磁気」が影響しているかもしれません。今回は時計修理でよく耳にする「磁気帯び」の原因と予防について、ご説明いたします。
磁気帯びとは
時計の磁気帯びとは、『時計の主要パーツが磁気を帯びてしまい、時計に狂いを生じさせてしまう現象』の総称を指します。
磁気帯びのやっかいなところは、①一度磁気帯びをしてしまうと「脱磁(磁気抜き)」をしないと半永久的に磁気が抜けないこと、そして、②機械式でもクオーツ時計でも起こりうることです。
磁気帯びの影響
時計の磁気帯びは、アナログクオーツ式と機械式によってその影響が異なります。
※代表的な影響のみ記載しております。
【アナログクオーツ】
アナログクオーツ時計は、針を動かすためにステップモーターを使用しています。
ステップモーター内のローターは永久磁石でできており、外部からの時期によって正常な回転(通常1秒に1回の信号)が送られず、ズレを生じてしまいます。
【機械式時計】
機械式時計はてんぷとよばれるいわゆる機械式時計の心臓部が規則正しい往復回転運動をすることで精度を保ちます。てんぷの一部であるひげぜんまいという渦巻き状のパーツの間が磁気帯びしてしまうことにより、回転運動が不安定な状態になり、精度が落ちてしまいます。
磁気帯びをしないために
時計の磁気帯びは、『時計の現代病』とも呼ばれています。パソコンやスマホをはじめ、磁気を発生させる危機に囲まれながら生活をしているためです。磁気を帯びをしないためのポイントをまとめました。
①とにかく磁気に使づけない
身の周りにある磁気製品が影響を及ぼさないようにするためには、磁気製品から5-10cm程度話すことをお勧めいたします。
耐磁時計のJIS1種以上の時計は5cm以上、非耐磁の時計は10㎝以上離しておけば磁気の影響をほとんど受けなくなります。
磁気を発生させる製品リスト
・スマートフォン
・パソコン
・交流式の電気カミソリ
・バックやタブレットカバーの留め具
・磁気ネックレス
・イヤホン
・ACアダプタ
②耐磁性の高い時計を身に着ける
周りに時期が発生される環境で過ごされることが多い方は耐磁性の高い時計をお勧めいたします。
JIS耐磁時計1種以上の企画がある時計をお選びいただくと安心してご利用いただけます。
サセのおすすめ耐磁時計
■グランドセイコー SBGX343
■ロンジン スピリットフライバック L3.821.4.53.2
磁気帯びの確認方法
磁気を帯びてしまったかどうか確認するための方法としては、針が動かない状態のコンパスに腕時計を近づけて確認するという方法が一般的です。
針が少しでも動けば磁気を帯びてしまっていることが原因で、不具合が生じてしまっている可能性があります。
磁気帯びの直し方
一度帯びてしまった磁気はそのまま放置していても、磁気が抜けることはありません。
時計修理の専門店などで磁気を抜いてもらうことが必要です。
栃木時計宝石修理研究所では、磁気を帯びてしまった腕時計の磁気抜きを行っておりますので、気になる方は、ぜひ電話もしくはLINEにてお問い合わせください。