少し前から耳にするようになった「合成ダイヤモンド」。
実際のところ、何が違うのかよくわからないという方も多いと思います。
「サロン・ド・サセ 」では取り扱いのない合成ダイヤですが、天然のダイヤモンドとどのような違いがあるのかについて、お話ししてみたいと思います。
天然ダイヤも合成ダイヤも組成は同じ
合成ダイヤは天然ダイヤと同じく炭素でできています。
成分的には本物のダイヤと同じということです。
クオリティの高い合成ダイヤは当然のことながらとても美しく、「Lab-Grown Diamond」、「LABORATORY GROWN DIAMOND」などの記載のある鑑定書が付いているものもあります。
鑑定書のないものは私たちプロにとっても見分けることは困難で、専門の研究機関に鑑定を委ねることになります。
ラボグロウンの名の通り、合成ダイヤはラボ=実験室で生成されるダイヤモンドと言えます。
違いは誕生プロセス
天然のダイヤモンドは地球内部で何億年もの時間をかけてできあがる奇跡の産物です。
たくさんの偶然と気の遠くなるような時間をかけて生まれる自然の神秘です。
天然ダイヤはその希少性から「宝石」と呼ばれますが、合成ダイヤは宝石ではなく「合成石」です。
しかし、美しさは同じでも誕生プロセスはまったく違うので、天然ダイヤにかけられた悠久の時間は、贅沢な物語性となって価値をもたらします。
ここに天然ダイヤと合成ダイヤの交換価値の違いが現れてきます。
資産性の有無について
合成ダイヤの価格は、天然ダイヤのおよそ2分の1から3分の1で売買されています。
ファッションの世界ではリーズナブルなダイヤモンドとして受け入れられています。
また、エシカル(倫理的)で、サスティナブル(持続可能な)であるとして、環境保全的観点から、海外、特にファッション市場では歓迎されています。
さまざまな魅力のある合成ダイヤですが、資産性、つまり交換価値については今のところゼロの状況です。
一定以上の大きさと品質基準を満たす天然ダイヤには資産性があり、売却することができますが、合成ダイヤを売却したくてもそれを受け入れる買取業者は現在1社も存在しません。
例え近所の買取り業者に持ち込んでも、合成ダイヤを買取りしてくれる会社はないというのが実情です。
これもまた天然ダイヤと合成ダイヤの大きな違いです。
上質な天然ダイヤモンドは過去30年間、価格が上がり続けていますが、工業製品である合成ダイヤモンドは科学の進化や商業化が進むにつれ、価格が下がるのではと予想する宝石商もいます。
「天然」と「合成」は区別して売られている?
日本でも徐々に合成ダイヤを扱うメーカーや宝石店は増えています。
今後、天然だと思って高い金額を払って購入したダイヤモンドが、実は安価な合成ダイヤだったら?という心配は当然あると思います。
高価なダイヤモンドを購入するときは、しかるべき研究機関の発行する鑑定書が付いていることをお確かめの上お求めになることをお勧めします。
そして何より信頼の置ける宝石店で購入されることをお勧めいたします。
サロン・ド・サセでは、世界で最も美しいダイヤモンドと言われる
「ラザールダイヤモンド」をはじめ、様々な大きさ、そしてカットの天然ダイヤモンドのご紹介をしています。
詳しくは店頭のスタッフまでどうぞご相談ください。
サロン・ド・サセのダイヤモンドのこだわりについては、こちらのページ でもご紹介しています。